2018年08月06日

鈴鹿 神崎川ツメカリ谷遡行白滝谷下降

2018年8月4日

オベ(単独)

浜松発0600。アプローチはGoogle mapにお任せ。東名〜伊勢湾岸道〜国道421号線(八風街道)〜と車を走らせ、"甲津畑紅葉尾広域基幹林道"を神崎発電所まで入ろうとしたが、やはり、入口のゲートは閉まっていた。街道脇には、河原沿いのキャンプ場利用者用として駐車場が結構な数確保されているが、キャンプ場関係と思しきおっちゃんが「キャンプ場利用者以外停められんもんね」という顔して周りを威嚇しているので、少し離れた車留にやや強引に駐車し、そそくさと出発する。

Tsumekari001.JPG

途中、東名美合SAのはな〇うどんで朝飯。

炭焼小屋、神崎発電所などを横目で見送りながら、ダラダラ続く林道を歩く。傾斜がやや強まってきたかな、と思った頃、「赤坂谷」の看板、もう少し行くと、「ツメカリ谷」の看板が。ここで本格的に遡行準備をして、河原までの長い階段を下り、入渓。広々とした河原に、透明な流れがまぶしい。大きく深呼吸して、遡行開始。

Tsumekari016.jpeg

ダラダラ林道。これは帰路のもの。

Tsumekari002.jpeg

ご丁寧に沢への降り口が看板で。ここは表丹沢か!とツッコみたくなる。


Tsumekari003.jpeg

その横にあった看板。営利目的の人を通さないのかな?と思ったが、さにあらず。

営利目的の人は、事前に連絡し、許可をもらえば、林道の車通行がOKになるみたい。

実際、帰路に林道をトボトボ歩いて降りている横を、

「キャニオニング教室の引率でぇ〜す!」といった出で立ちの男女が乗った車が降りて行った。


Tsumekari004.jpeg

入渓点はこんな感じ。

過去の記録と比べると、いささか水量は少な目のような気がするが、各淵は深く、足がつかない。とはいえ、流れは緩やかなので、積極的に水に入って行くと決める。初めての関西の沢、しかも単独行ということで、自分でも驚く程慎重に、オブザベに時間をかけて各淵を越えていく。

Tsumekari005.jpeg Tsumekari006.jpeg

こんな感じの渕が続く。流れの透明度が高く、深さを感じないが、いざ足を入れてみると足がつかない。流れがキツくないのが救い。


3回ほどの泳ぎでいいかげん疲れた頃、ツメカリ谷出合。入ってすぐゴルジュとなるが、難しい所はない。エメラルドグリーンの流れが美しい。ゴルジュの出口にかかる5m滝は、右岸を泳いで滝の左側を容易に登る。2級上。簾状6m滝も左から。次の滝を越えると、沢は美しいナメの中に柱状節理の岩がニョキニョキとした廊下帯となる。これをヒタヒタと歩いていくと、裏越滝5m。滝の裏側を通り抜けて上部に出る。ややいくと、730m二俣。記録にある770m二俣よりはやや下流だが、時間も時間なので、これを詰めると、P822m峰の右側のコルに出る。膝が痛み出したのと、斜面を歩いて下るのがカッタルイので、mザイルで懸垂4ピッチ、そこから少し歩き下ると、白瀧谷へでた。いったん登山道に入り、同谷出合までは登山道を行く。ヒルが怖かったので、白滝谷出合からは神崎川本流を下降。水深のある淵はみんな泳ぎ下っていく。

Tsumekari007.jpeg

ツメカリ谷出合。ここまでにエラく時間がかかった。

このあと、すぐゴルジュとなる。


Tsumekari008.jpeg

ゴルジュ出口の5m滝。左側から泳いで取り付き、水流左を登る。

登る前に一息入れていたら、赤坂谷から下降してきたというパーティーが降りてきた。


Tsumekari009.jpeg

簾状滝。これも左から。


Tsumekari011.jpeg

次の滝を越えると…


Tsumekari012.jpeg

ナメと柱状節理ニョキニョキ地帯


Tsumekari013.jpeg

裏越滝。右側からバンドに上がり、滝の裏側を横断する。


Tsumekari014.jpeg

白瀧谷への下降


Tsumekari015.jpeg

♫泳ぎぃ〜疲れたぁ〜ディスコのぉ帰りぃ〜♫


太陽の力がやや落ちてきて、濡れた身体に冷えを感じてきたので、左岸の顕著なルンゼを詰めたら即林道のような気がしてきたので、入渓点まで沢を下降するのはやめ、このルンゼを詰める。これが大間違いで、途中からホールド・スタンスともなくなってしまい、大いにハマる。這う這うの体で詰め上がったあがったところはどこかの尾根上。GPSで位置を確認し、名もない小ピークのコルに出ていた。ここからは、GPSとニラメッコしながら登山道に出て、そこから林道へ。壮絶な喉の渇きを覚えつつ歩いていると、清水が湧き出ているところがあり、喉を潤す。

ここで着替えようとザックを開いたら、いい加減なパッキングが祟り、すべて水浸し。あろうことか下山後のお風呂セットまで濡らしてしまっていたのであった。しかたなく沢靴を履き替え、スパッツとガチャを外してザックに仕舞い、日没と追いかけっこしながら下山。濡れたまんまの沢臭い恰好で、そのまま車で帰路についたのだった。

Tsumekari017.jpeg

もうすぐ日暮れだそれ急げ


初めての鈴鹿詣で。茗渓といわれる神崎川の中でも、”関西の赤木沢”と言われるツメカリ谷。

赤木沢に行ったことないのでよーわからんが、まぁ、赤木沢は言い過ぎでしょ!という感想

しかし、本流の水はどこまでも透明で、どこまでも深く、ツメカリ谷の水はエメラルドグリーンに輝き、

予想より遡行はてこずり、お腹いっぱいの一本でした。

神崎川、また行こうと思う。


Tsumekari018.jpeg

帰りは、刈谷SAの「ドテ丼ときしめんセット」。デラ旨かったがや。

【タイム】

林道ゲート0900-ツメカリ谷下降点0945-入渓点1015-ツメカリ谷出合1145

-5m滝1206-簾状6m滝-1217-次の滝1250-ナメ廊下突入1309-裏越滝1340

-730m二俣1400-白瀧谷1500-ルンゼ詰め開始1600-名もなきコル1700

-林道1730-林道ゲート1900

オベ記


posted by Obematsu Nitalinovsky at 17:18| Comment(0) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月10日

水トレ 丹波川本谷

2018年07月01日(日)
メンバー:信(CL)、勇、ガラ中(SL)、がんちゃん、みのり *おべまつ

毎年恒例、水トレを奥多摩・丹波川本谷にて行いました。

P7010186.JPG

P7010187.JPG

P7010190.JPG

P7010194.JPG

P7010195.JPG

P7010198.JPG

P7010201.JPG

P7010204.JPG

P7010210.JPG

posted by みのり at 14:34| Comment(0) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月18日

只見 叶津川 芳沢本流〜叶津川本流下降

春の会越  〜雪渓と山菜の沢〜

2018/6/16-17
メンバー: CL USAN、勇ちゃん、信、みのり、がんちゃん、うど子


雪国の沢はみずみずしい生命の輝きに満ちている!

6月は雪渓も多く残り入れる沢も限られるが、当会では毎年この時期に雪渓処理を学び、ついでに(?)山の恵みを少し頂いて焚火を囲んで本格的な沢シーズン開幕なのだ〜!

今回は芳沢〜叶津川本流ルートとなったが、良くある芳沢途中からの新山峠経由周回ではなく、芳沢を最源流まで詰め上げて下田のスラブを眺め、叶津川本流の最源流ドン詰まりから下降と、大きく周回してみたもの。



続きを読む
posted by うど子 at 13:09| Comment(2) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月04日

沢の季節が始まったよ。

会津某沢

2018/6/2-3

USAN、みのり姐、うど子


白い季節が終わりを告げて緑の季節がやってきた。


20180602_081113.jpg


雪国の春は新しい生命の輝きに満ちている。


20180602_100110.jpg



芽吹いた若葉よりはもう少し緑が濃くなりつつある森の中で汗を拭い、虫を払い、いつもの岩に腰かけて、ビールを冷やして飲んで、空を見上げて大きくふぅっと息をついて、慣れ親しんだ水音を耳にして、うだうだと焚火をして…

これをやんなきゃ始まんない。

20180602_103405.jpg


毎年4月の岩トレ、レスキュートレ、GW山行、5月の沢始めがルーティーン。
けれども私はやっぱりここに来て、やっと、沢の季節が来たことを実感するのです。


今年も無事に来れたことに感謝。
これはとても有難いことなんだよね。
いつもと同じ、変わらない何かが、かけがえのない大切なことだってこと。


20180602_103409.jpg



20180603_101705.jpg


今年も沢が始まったんですね!
どんなシーズンになるんだろ。
良いシーズンにしたいなぁ!


続きを読む
posted by うど子 at 21:54| Comment(0) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月17日

鶏冠谷 右俣

5/12  鶏冠谷右俣

メンバー;  ヒロP、専務


ゴールデンウィークに不甲斐ない山行になってしまった僕は、

リハビリの為にどこかを歩きたいなと思っていた。

折角なら今期入会した専務に、リハビリにご一緒頂けないかと誘ったらOKだったので行って来ました。


道の駅みとみで、前泊。

専務のプライベートを根掘り葉掘り質問攻撃。

なかなか面白いネタを仕入れられた笑



翌朝、西沢渓谷駐車場に移動し、しばらく歩いて鶏冠谷出合。



いきなり暗〜い感じでテンション下がり気味だか、それも最初だけ。

昨夜の酒が抜けぬまま歩き、

初っ端の魚留めの滝をトライせず高巻きした。

足慣らし的に歩いていたので記憶が定かでないが、

軽く登れる滝もあり、綺麗なナメもあり、頭の中は酔っ払ってるけど、まぁまぁ楽しめた。


目にする記録では、核心と言われる20m逆さくの字が出て来た。

ヌルヌルで嫌な感じ。専務にビレイをしてもらい取り付いてみる。

ヌルヌルで足が出ない。取り付きから落ちればナメを4mほど落ちる事になる。

落ちても死にはしないかぁと思いながらも嫌だなぁと言う気持ちが勝ち、取り付きちょっと過ぎにナッツを決める。

それからはリラックスで、屈曲点にある残置にクリップ。逆くの字には進まず、そのまま直上して抜けた。

身長デカイと余裕で抜けれる。


しばらくして西俣との出合。

右俣は、4m25mで出迎えてくれる。

その両方を一緒に高巻いてしまう。が、これがまたまぁまぁ緊張。

土はグズグズだし、掴んだ木は折れるし、岩は浮いてるしで、めんどくさい高巻きになった。

25mの落ち口に懸垂沢に降り立つ。あー、メンドくさ。


その後は、しばしナメをお楽しみください!と言わんばかりのナメ。

2人で、これを綺麗と言うか、ウザいと言うか、と言葉を交わした程、飽きる。


もう良いよ、って頃に左沢と右沢の出合に到着。

左に40m大滝があるので間違いない。

我々は、右沢に進み登山道に詰める。

足首が悲鳴をあげる角度を登りながら、まだかまだかと登山道にぶち当たるのを待っている。

ようやく登山道に当たり、下山を開始。

下山中、専務のプライベートをさらに深掘り、楽しく下山。


この沢は、とにかくクドイ。

もう少し楽しませてくれないと。

飽きちゃうの、私。

と言いたくなる沢であった。

足慣らしにぴったりな沢だった。


: ヒロP


E5078EDE-B485-4AC1-BBB8-EBD6FFDEB02A.jpeg









posted by ヒロポン at 18:11| Comment(0) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月16日

檜枝岐/実川硫黄沢

2017/10/14・15 会山行(草鞋納め)

メンバー:NAS, D-Arai, SL/ノブさん, CL/ガラ中


押忍 梁山泊3年目のガラ中です。
今回はCLを仰せつかり、さて引き出しのない小生としてはどうしたものかしらと思い悩む日々が続き、仕事もそっちのけであーでもないこーでもない。当初は日帰り山行計画でしたが、草鞋納めは「美味しく楽しく」をメインに考え、あえて一泊。昔のムックを引っ張り出し眺めていると、若かりし細山さんの遡行記事を発見し、ネット検索・地形図とにらめっこ。D-Araiさんに相談すると「ばっちりポン」のお墨付きをいただき、檜枝岐・実川硫黄沢に決定。ここならロバくんも行けるし、きっと美味しく楽しい山行になるでしょうと思いきや、予定していた仲間が急な仕事や入院、怪我等で参加できなくなり、オジサン4人で行ってきました。

PA142859.JPG

数日前から降雨多く、当日もどうも雨らしい。テン場予定地は1450mなので雨風びゅーびゅーは気が重い。
「まあとりあえず行ってみて現地判断しましょう」D-Araiさん宅に集合しロシナンテ2号でいざ檜枝岐へ。
恒例の前泊入山祝、酔眠。


8:45七入駐車場到着。多少増水気味だが遡行距離も短いので問題なしと判断し、9:00硫黄沢入渓。小雨降るなか小滝を越えてゆくとありました〜。プリンプリンの「ナメコ」にピカピカの「ムキタケ」。今夜はナメコおろしにキノコ鍋etc。

PA142899.JPG


一応真面目に沢登りもしました。いつの間にか雨も上がり、快適に滝を登りつつ「これが蛇滝?」「いや、こっちが蛇滝だろ」結局同定できませんでした。
本日の核心部は12m滝の高巻きとその先のゴルジュです。
高巻きはルンゼを直登し、左にトラバースしつつ一気に上がる。ゴルジュは最初膝上まで水に浸かるもののすぐ上に上がりへつり。ドボンしたらやだな〜と思っていましたが、丹波川本谷のうなぎの寝床のほうが遥かに難しい。

DSCF1464.JPG


13:00テン場予定地に到着。なんともお気楽日程。
組長はナメコの下処理。ノブさんとガラ中はタープ設営。D-Araiさんは薪集め。
ノブさんが切りそろえてくれた薪で楽しい焚き火。15:00には我慢できなくなり練習し始めてしまいました。
料理も充実。4人では食いきれないほどたんまりのキノコ鍋。ナメコおろしのうまいことといったら・・・こればかりは現地で食べた人にしかわかりません。絶品です。
気がつけば夜もふけ、綺麗な星空にかわり今夜も酔眠。

PA142909.JPG

DSCF1475.JPG

昨晩綺麗な星空だったのに朝起きたら予報通り曇天。キノコ鍋にうどんをぶちこみ、贅沢な朝食。D-Araiさん特製柚子胡椒を入れ、美味しくいただきました。
撤収を終え、9:00遡行開始。時折の小雨。この先はダラダラ沢歩き。長池脇から林道に出たらすぐバスが来てくれました。沼山峠から七入駐車場までは沼田街道を下山。13:00七入駐車場到着。燧の湯入湯。

DSCF1444.JPG

硫黄沢はルンルンで遡行できるし、おそらく春は山菜&岩魚、秋はキノコと美味しく楽しい沢でした。ただ硫黄沢というだけあって下流は硫黄臭いし、上流は長池よりの水なので直飲みはしないほうがいいでしょう。飲水は持参したほうが無難です。

おしまい

posted by ガラさん at 11:24| Comment(0) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月10日

本名御神楽岳前ヶ岳南壁V字第2スラブ

2017/10/8

メンバー : CLうど子、USAN


P1010048.JPG


やたら長くてややこしい山行場所の名称だけど、あっさりと霧来沢右俣奥壁V字第2スラブと言った方が感覚として分かりやすいような気がする。
沢屋にとっては山の名前じゃなくて沢の名前を言われた方が「あぁ会越。只見のあそこ、室谷の裏ね」と言う感じではないかな。
簡単に言うと、霧来沢右俣(カラ沢)を詰めました?(^^;)

今回、水無流域の別の沢に行くつもりだったけど、メンバーの故障、天候で第2案のこちらに転進。

ここは一昨年も登るつもりで現地までは行ったのだ。(モウガケ沢出合いに泊まったよ。)
当日出発時間になっても雨が止まずに諦めた経緯があります。

また、以前6月に雪渓の鞍掛沢を詰めたことがありました。(ウドがすごかったっけ。)
その下山の時に眺めたド迫力のスラブが心に引っかかってたのです。

なにしろ青空に向かって明るく開けた大スラブは開放的でスケールでかくて何度見上げても「スゲ〜ッ!」っとド迫力感が半端ないですからね。
晴れてないとイヤッ!紅葉ならもっと良いな!


ここらへんは大変魅力的な山域なんだけど、我々からすればアプローチが核心かと思う程遠いのね。
若い時のように寝ずに出発というのはもう辛すぎるお年頃。
今回は3連休ですが、初日は雨予報ということもありノンビリ起きてキノコ探しの後モウガケ沢出合いにベース設営、中日に登攀、翌日はまたまたキノコ探しながら帰京というお家芸のまったり計画です。
当初一緒に行くはずだったヒロP、なんと直前に膝が壊れて手術と言うことになり無念の不参加。
あせらずしっかり治してね!(代わりにウマいビール飲んできてあげるyo😵)


7日(雨のち霧雨、曇り、小雨)

某所で起きると周囲はゲートボール大会、バドミントン大会、野球大会会場に一変していた。
(なんかこんなこと前もあったよな〜💦)

霧来沢沿いの林道は、一昨年前は落ちていた橋も修復されデコボコの道を登山口まで車で入ることが出来た。
つまりアプローチは30分だ!
足が地面にめり込むんじゃないかというほど酒とツマミをどっちゃり背負って行く。
初日は予報よりは天気が良かったのでキノコ探しに出かけたが、今年は気温が高いせいなのか秋のキノコの出がとても悪く、今宵の鍋にやっとという貧果でありました。

ベースとしたモウガケ沢出合いには焚き火の跡が残ってたが、銀紙の燃えかすがそのまま残されていた。誰だ!💢
我々は焚き火にはそもそも銀紙はくべないよ!
アルミ箔は当然ながら裏が銀色のヤツは全てくべない。
燃え残るものはそもそも何もくべるな〜っ!そしてちゃんと後始末してね!


8日(小雨のち晴)

いよいよ登攀の日。
7時ちょい前、小雨ぱらつく中を出発。
山はガスに雲っている。


P1010026.JPG
秋なので物思いにふける、ふり。


少しばかりの重い気持ちを抱えながら、登山道を行く。
無理矢理同行させられたUSANはキノコ探しに余念なし。


P1010028.JPG


それにしてもブナの大木の良い森だ。
霧来沢本流の碧のナメがとても美しい。


登山道が登りに転ずる前の枝沢から本流に下降する。
実際には地形図よりも手前で道は登ってゆく。
鞍掛沢から数えて2本目の枝沢を下ることにした。

今回は靴を濡らしたくないので、いつもなら何も考えずジャブジャブ歩くところも徹底的にヘツリ倒す。
単調な沢もヘツれば面白い。

思ったよりも沢の遡行は長いが、特に悪いところも無く順調に進んでいた、はずだった。

どこの滝だったか、左のもろい凹角から乗越そうとトライするも、落ち口に今にも落ちそうに岩が引っかかっている。
これに触らずに登るにはリーチが足りず、USANに代わってもらった。
USANがさて登ろうとしたその時、「ラ〜ク!」の声。
一抱えほどの硬い岩を落とすまいと受け止めようとしてUSANが手を出し、右手の人差し指と中指の先に裂傷を負ってしまった。
うど子の左の脛にもあたってしまった。
側壁にUSANの血が飛び散っている。
脛に当たった石は割れた(^^;)その石が落ちたところの石も割れてた(^^;)
うど子は骨密度(だけが)自慢だ。

一端降りて処置の後、もう下りようかとの考えも一瞬頭をよぎったが、お互いどうやら続行可能な程度で済んだので決行。
気を取りなおして再度トライ。


最後の滝は頑張れば直登も出来そうだが、左から簡単に巻いた。
何の苦も無くスイスイ巻ける。
そしてこの滝を登ると自動的にスラブに導かれ、始まっちゃう(^^;)いや、始まっちゃった(^^;)


P1010040.JPG



このあたりから天候回復、前方にはド迫力の奥壁がジャジャ〜ンとお出ましになった。


P1010041.JPG
V字広場の一つ手前。写真より実際の傾斜は4割増しといったところ。


これを見上げたUSANの一言「帰ろ!」(笑)
私もアブナく「うん!」と頷くところでした(^^;)

「たいがいスラブってさぁ、遠目で見たり下から見上げるとド迫力でこんなん登れるワケ無いじゃん!って思うんだけどさぁ、近づくとそうでもないしさぁ、実際に登ってみると大したことないってのが多いよねぇ」
「だと良いねぃ」

などと会話しながら知らぬ間にもう引き返せない壁の中に突入してしまったようだ(^^;)
ルートは行けばはっきりと分かる。
見事な奥壁スラブ、これが見たかった。


P1010042.JPG



P1010044.JPG
V字広場に向かってます。


P1010045.JPG
広場に到着!広いけどナナメってます!



遠目にはこんなとこワシらに登れるワケないわという大迫力なんだけど、近づけばホールド/スタンスは豊富。
登ってみると岩はガッチリと固くフリクションも良い。
所々ノーザイルではやや傾斜がきつく感じ思い切りが必要なところもある。


P1010047.JPG
写真の右が第1スラブ、左が第2スラブ。キレイなV字!


グレード的にはせいぜい3プラ程度止まりだけど、なにせ高度感がありすぎ。
ガンガラシバナよりロープを出してない分緊張感がある。
易しいがアブナイ。
絶対にミスは許されない。
弱気を出さず強気で前向きに、集中して慎重にも慎重を期して一歩一手確かめながら確実に登る。
「落ち着け!」です。


PA080056.JPG


落石の音が大伽藍に響きゾッとする。
出合いまで止まらない。

ミスれば人間も同じ。


P1010054.JPG


我々はノーザイルだったので所々トラバースを掛けながら各々登りやすいところを選んで登った。
所々に細いブッシュはあるのだが、そうそう都合よくあるわけでもなくピンが取り難いのでロープを出すのは大変だと思う。
ロープを出せばかなり時間がかかるし落石のリスクも増え、ルートに制約も出ると思う。
慣れない新人など居ればフリーというわけにはいくまい。
相当に時間もかかるし神経をすり減らすことだろう。
上に先行パーティーでも居れば、撤退も考慮に入れたいほどの落石のリスクはある。


稜線に出る直前で念の為にフラットソールに履き替えた。
最後までラバーソールの沢靴でも行けると思うが、フラットソールの方がラク。


岩瘤の左を登ったが、ここらへんは全般に脆く傾斜も強い。
確認しながら非常に緊張感を持って登った。


P1010051.JPG
中央の岩瘤の左側を登ったが脆い。瘤の先は傾斜がきつくなるがすぐに稜線。



P1010049.JPG
稜線直下。驚いたことにスラブのかなり上部までほんのりと水流がある。


12時ちょうどくらいに登攀終了。
藪の稜線から登ってきたスラブを見下ろし満足の握手で大休止。


PA080055.JPG
ウヒヒ。


ほっとしてザックを降ろしバカ話などするこの時間が好きだ。
満足だ〜!

ここから小屋まで約一時間のヤブコギ。
尾根は細いが何となく踏み跡があり藪は煩いものの薄い。
裏側は室谷のムサ沢だよ〜!


後は山の恵みに目を皿にしながら冷えたビールを目指して下るのみ。
登山道から眺める南壁スラブはやはり大迫力で、登攀を反芻して自己満足のひととき。


PA080058.JPG



PA080060.JPG



PA080061.JPG
あそこだよ〜!



ベースに帰着し久々の旨いビールと大焚火にありついた。


1507591899695.jpg
ヒロPゴメンよ!


ここは車止めから30分でテン場、下部はブナの森をゆったり流れる癒しのグリーンタフ、上部はイカツい大スラブの奥壁と一粒で二度美味しい遡行が出来る素晴らしいところだ。
下山も登山道を使ってあっという間。
山の恵みにも事欠かないし、静かなとても良いところ。

今回は一度も水を踏むことの無い沢登り。
秋には時にこんな沢も良いんじゃない?

私の体内の会越血液濃度がやっと正常値に戻った気がした。


(以下休憩を含めたまったりの行動時間。)
登山口からモウガケ沢出合約30分
出合から登山道経由霧来沢本流まで約1時間
沢遡行1時間強
登攀2時間半
ヤブコギ1時間      



posted by うど子 at 10:01| Comment(0) | ‐沢‐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする